リロケーションとは
転勤などの理由で一時的に長期留守にする自宅を、期間限定で賃貸に出すことを「リロケーション」と言います。リロケーション会社に賃貸借契約や入居者対応などの管理を委託することで、手間なく家賃収入が得られる画期的な空家活用法です。
ここではリロケーションでよくあるトラブルの例と解決方法について紹介しています。
リロケーションは定期借家契約によって期間限定で自宅を貸し出すため、普通借家契約と違って借主が居座るといった問題が起きにくい賃貸方法として注目されています。
とは言え、他人に家を貸すことになりますのでトラブルが全く起きないということはありません。そこでよくあるトラブル事例と対処法についてまとめてみました。
借主の契約違反にも様々ありますが、よくあるのが勝手にペットを飼って家を傷つけたり汚してしまうというケースです。この他にも契約書に事務所使用禁止、喫煙禁止、石油ストーブ禁止など禁止事項が記載されているのに違反されるということがあります。
契約書に禁止事項が明記されている場合は契約違反として修繕・清掃費用などを請求したり、場合によっては訴訟を起こすということも可能です。契約書の内容が曖昧だとトラブル解決に時間がかかりますので、気になることはハッキリと記載しておくことが重要です。
リロケーションで定期借家契約を結んでいれば契約終了後に借主は退去することになっているためトラブルになる割合は低いですが、次の引っ越し先が見つからないので少し待って欲しいというケースは考えられます。
このようなトラブルを回避するためには明け渡し保証のあるリロケーション会社と契約することです。保証内容は会社によって異なりますが、契約満了後に借主が退去していない場合には損害金が貸主に支払われます。
壁クロスや畳の張替えなど入居者が退去した後に原状回復の費用を請求しても支払われないケースです。汚れがあっても経年劣化によるものは貸主負担となるため、その線引を巡ってトラブルになることがあります。
契約前に写真を撮るなどして両者が納得して取り決めができればベストですがなかなかそうも行きません。トラブルが大きくなりそうな場合には管理会社に相談して客観的な判断を仰ぐとよいでしょう。
海外にいても日本の自宅を賃貸に出して家賃収入がある場合は確定申告の必要があります。借主とトラブルになるケースとは性質が違いますが、これ知らずに転勤してしまうと貸主にとっては大問題になります。
これは海外に行く前に納税代理人を決めておくことで解決します。日本にいる家族を納税代理人とすることも可能ですが、できれば最新の税務情報に明るい税理士に依頼したほうが安全で確実です。