リロケーションとは
転勤などの理由で一時的に長期留守にする自宅を、期間限定で賃貸に出すことを「リロケーション」と言います。リロケーション会社に賃貸借契約や入居者対応などの管理を委託することで、手間なく家賃収入が得られる画期的な空家活用法です。
リロケーションサービスを利用するために欠かせないものが、不動産会社選びです。不動産会社といっても、リロケーションに詳しい会社かどうかは実際に接してみなければわかりません。
リロケーションサービスに特化している、または実績が豊富な不動産会社は、担当者がリロケーションに関する知識を持っており不安や疑問点をすべて相談できます。
不動産会社といっても、大手から中小規模まであり事業内容も異なります。それぞれの会社のホームページなどをチェックして、リロケーションを行っているか確認し、リロケーションのどのような点に強みを持っているかも確認してみましょう。
もちろん、信頼性のある会社でも実際に担当者と話をして、事業内容や会社ならではの長所を把握することが大切です。
リロケーションサービスはどの会社も同じというわけではなく、会社によって対応サービスの質に違いがあります。留守中の物件を任せられるのは、やはり実績が豊富で安心のできる会社が理想的。
リロケーション制度は、まだ日本に取り入れられてから10年程度しか経っていない新しいサービスです。この新しい制度に即応している会社はまだまだ少なく、実績が極端に豊富な会社もそれほど多くはありません。
しかし、リロケーション事業に積極的な不動産会社では「管理戸数」を豊富に持っており、累積数が多い会社ほど実績として打ち出すことができます。管理戸数とは、その会社が取引を行った数そのものでもあるので、不動産会社のリロケーションサービスの実力を図る指標となります。
留守宅や空家を管理サービスを徹底比較
リロケーション会社一覧をチェック
次にチェックしたいのが、各不動産会社の担当者の姿勢です。担当者と話をしてみて信頼できれば、物件に関する話もしやすいですし、管理を任せようという気持ちにもなれますね。
信頼に足らない不動産会社の場合、リロケーションに関する知識不足が目立ちます。「本当にこの会社に任せても大丈夫だろうか?」と不安に感じたときは契約せず、他の不動産会社の話も聞くなどして、時間をかけて比較したいところです。
まず、担当者に誠実さが感じられるかどうかを見極めて、リロケーションに関する疑問をいろいろとぶつけてみましょう。その際の対応と知識量で信頼できるかをチェックしてみてください。
リロケーションを得意としている不動産会社は、入居者の募集方法にも工夫を盛り込んでいます。広告にどの程度、どれくらいの規模で力を入れているかをチェックしてみましょう。
当然ながら、空室のままいつまで経っても入居者がやってこなければ、その物件はただの空室でありリロケーションの意味もなくなってしまいます。その空室状態を解消して賃貸物件に昇華するのが不動産会社の役割ですから、入居者募集を確実に行ってくれる会社を選びましょう。
打ち合わせの際に、会社がどのような方法で広告活動を行っているのか、過去にどのような方法で入居者を募ったかなどを確認し、自分の所有している物件と同じような物件がどのくらいの期間で入居に至ったかを尋ねましょう。
貸し手にとって、手持ちの物件を貸す期間は異なります。2年程度の比較的短期の場合から、6年を超える長期まで、それぞれのニーズに合った契約が結べるかどうかが重要です。
貸し手であるオーナーは、希望する期間を借り手に貸し出すことになりますが、リロケーション会社によっては最低契約期間が決まっている場合も。例えば「最低3年以上」などと決められていた場合、どうしても2年しか貸し出せないオーナーはそのリロケーション会社を利用することができません。
せっかく条件の良い会社に巡り会えても、最低契約期間が壁となりリロケーションサービスが利用できない場合がありますので、事前にオーナー側で貸し出し期間が選べるかどうかチェックしておきましょう。
可能であれば、細かく貸し出し期間が設定できる会社が理想的です。「3年後の3月まで」「1年だけ」など、自由度の高いリロケーション会社を探してみてください。
リロケーションサービスの注意点の一つに、設備の故障と修理の問題があります。クーラーやボイラーなど、物件内の設備が故障した場合、修繕管理費は基本的にオーナー持ちになるのですが、リロケーション会社によってはいくらか費用を負担してくれるところもあります。
100%ではなくても、いくらか負担が得られるというのは心強いですよね。上限金額や対象となる設備、管理中に発生したトラブルへの対応範囲は会社によって違いますので、事前に確認しておきましょう。
リロケーションにより賃貸収入を得ると、給与以外の収入を得ることになるため、確定申告が必要になります。あなたの家賃収入の収支報告書を毎年発行してくれるか確認しましょう。
これがあるとないとでは、確定申告をする手間がかなり違ってきます。できればサンプルを見せてもらい、且つ、手続き方法を詳しく教えてくれる会社が望ましいでしょう。
また、海外赴任などで国内にいない場合は、確定申告をするのも一苦労。確定申告するのが難しい方は、「納税代行」サービスがあるか必ず確認しておきましょう。
賃貸経営でもっとも困るのは空室のリスクです。入距離が見つかるまでの期間が長引くと、家賃収入が途絶えることになりますから、家賃を下げるといった調整が入ります。
多くの不動産会社では入居者が見つかるまで募集をかけ続けてくれますが、条件が厳しすぎると入居者が決まりづらく、途中解約などのリスクも高まるため、賃料を下げるなどの方策を取らざるを得ません。
もちろん、賃料を下げるのか引き続き募集をかけるのかは貸し主の判断になりますから、空室が長引いているとわかったタイミングできちんと連絡をしてくれる不動産会社がベストです。
法人企業と提携しているリロケーション会社は、比較的スムーズに借り手が見つけられる傾向にあります。提携中の法人に物件を優先的に紹介することで、専用の賃貸サイトでの募集だけでは集まりづらい借り手にも情報を届けることができます。
リロケーションを専門的に行なっている会社でも、法人と提携しているかどうかで借り手のつきやすさが変わってくる場合がありますので、事前に法人企業との提携の有無をチェックしておくと安心です。